今年初投稿!
企画展の「モネ 睡蓮のとき」に行ってきたので、感想を書く。
今回の展示はとても衝撃を受けた。風景画でここまで心を揺さぶられるとは思わなかったのでびっくり。
モネは印象派の画家で、絵は写実的ではないらしい。でも私はどの絵も鮮明な景色を観ているように感じた。
きっかけ
きっかけは去年の年始に地元の美術館に行った時。
常設展にモネの絵画が展示されており、朝焼けをそのまま映し出したような風景を感じるこの絵画にビビッと来た。
※ 今回の企画展ではこの絵画は展示されていない
東京の自宅に帰ってきてから、「モネって有名な画家だし、どこかの美術館で観てみたいなー」と思っていた矢先に駅で企画展のポスターを発見。 「これは行かねば!」と思った。
感想
第1章 セーヌ河から睡蓮の池へ
展示の序盤は淡い抽象的な風景画が多かったが、実際の景色を観ているような感覚になった。これは地元の美術館で観た時と同じ感覚で、この後の絵もとても楽しみで、ワクワクした。
確かヴェトゥイユの解説で、モネが「絵は景色と自分が感じた感性の要約である」と書いているとあって、なるほど絵を通してモネが見た世界を私たちは見れているんだなと思った。
第2章 水と花々の装飾
この章に入ると睡蓮が浮かぶ池やアイリスといった花々の絵が展示されていた。
最初は絵に近づいた状態で1つ1つじっくり観ていた。壁には複数の絵が掛けられていて、たまたま2つ隣の絵を見た時、衝撃を受けた。
見え方が全然違った。写真のような、池がそこにあるような、不思議な感覚だった。睡蓮が池に浮いていて、遠くの景色が水面に反射している。池が絵の外にも続いているように感じ、とても立体的に見えた。でも近づいてみると平面的な絵に見える。遠くから眺めることで、池が本当にそこにあるように見えた。
第4章 交響する色彩
ここでは日本に影響を受けた太鼓橋やバラの庭の絵があり、多彩な色が使われた絵画が多くあった。近づいて見ると多くの色が混ざって抽象的に描かれた絵だと感じる。
でも違った。これらも遠くから見た瞬間、太鼓橋の絵は橋が立体的に浮かび上がってくるし、バラの庭の絵は葉が繊細に光を反射した景色を正確に描かれていることに気づいた。
抽象的な絵が詳細に描かれた風景画に変わる感覚に驚きすぎて、何度も見て回った。
終わりに
私は芸術に詳しくないけど、自分なりに考えて絵を観たいと思っているので、今回も知識無し・音声ガイド無しで観に行った。そのおかげか、衝撃を受けた体験ができたのは良かったなと思っている。でも好きな絵の背景や情報を収集することも好きなので、2回目行くことがあれば音声ガイドを聴きながら観てもいいな〜と思った。
今回展示された睡蓮の数々は、大装飾画を描くための試行錯誤の過程で生まれたものらしい。 大装飾画はオランジュリー美術館の睡蓮の間で展示されているらしく、フランスに行けるなら是非観てみたいなー。